窓の杜によると、Internet Explorer 8 （以下IE8）が日本時間２００９年３月20日午前1時に公開が開始されるとのことです。
IE8では、マイクロソフトの姿勢が今までと大きく変わったような気がします。
Internet Explore の新バージョンが公開されるのは、2006年10月公開のIE7以来です。2001年9月公開されたIE6までは、ほぼ一年おきにバージョンアップされてきたIEですが、近年ではペースが大分落ちています。
かつてはNetscape Navigator との「ブラウザ戦争」と呼ばれる激しい争いを繰り広げたIEですが、ブラウザ戦争でのIEの完全勝利後、バージョンアップは長らく止まっていました。
しかし、最近ではOperaやFirefox、Google Chromeといったブラウザとの競争が激しくなり、IEもあぐらをかいていられるような状況ではなくなってきました。
Netscape Navigator との「ブラウザ戦争」は、ブラウザの急速な進化と普及を促した、とも言えなくはないですが、同時に好ましくない負の遺産も残しました。特に、他の企業やブラウザのことを考慮しない独善的ともいえるマイクロソフトの姿勢は、現在でも大きな問題となっています。具体的には、HTMLの非標準技術の採用や独特のレンダリングなどにより、IEでないとページが崩れる、といったページを大量に生み出すことになりました。
しかし、今回のIE8ではマイクロソフトの姿勢が明らかに変わりました。IE8は、標準技術の対応とオープン化を積極的に推進する姿勢を見せています。検索ボックスはMSNの他にGoogleやYahoo!なども選べるという噂（ITmedia アンカーデスクより）ですし、新技術「Web Slices」は仕様を公開し、他ブラウザでの開発を容易にしました。また、Windows 7 ではIE8をオフにすることができるそうです（ITmedia Newsより）。
マイクロソフトのこの姿勢は高く評価したいです。
Web開発者にとっては、レンダリングでチェックするブラウザが一つ増えてしまうのですが。。
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